連続講座のお知らせ
撫順未来実行委員会では,「日本国憲法発布70周年記念」として,
[日本が再び『戦前』にならないために
~平頂山事件に至る時代と今の時代を比較して~]
という連続講座を開催します。
日中戦争は1937年から,太平洋戦争は1941年からでしたが,平頂山事件の勃発はそれ以前の1932(昭和7)年のことでした。この時期に日本は本格的な中国侵略を開始しており,その初期に起こされた象徴的事件が平頂山事件です。
現在,この国が再度の「戦前」となろうとしている状況で,「大正デモクラシー」など多少は自由主義的な雰囲気もあった社会が,どのようにして中国侵略に突き進んでいったのかを改めて整理することには,重要な意義があるのではないかと思います。
その整理にあたっては、歴史的観点はもちろん,大日本帝国憲法がどのようにして権力の暴走をもたらしたのかという法的観点,日本社会の文化や教育がどのように侵略に加担していったのかという文化・教育的観点,そこに報道機関がどのように加担するまでに至ったのかとのマスコミ史の問題,庶民の認識や感情はどう変化していったのかといった庶民史の観点,さらにこうした変化をドイツの暴走と比較検証するという国際的観点など,多様な視点から検証したいと思います。
第1回は,憲法学の権威である杉原泰雄先生(一橋大学名誉教授)をお招きして,憲法の観点から「平頂山事件に至るまでの時代」と「今の時代」を比較します。
- 演題 :「憲法の視点から ~大日本帝国憲法と立憲主義」
- 日時 :2016年6月29日(水) 午後6時半~
- 場所 :日比谷図書館文化館小ホール(4階)
- 講師 :杉原泰雄先生(一橋大学名誉教授)
- 資料代 :500円
今の時代と平頂山事件に至るまでの時代を考察するのに,まさにタイムリーな企画です。ぜひ足をお運び下さい。
今後の講座予定は次のとおり。日付は確定ですが,時間と場所は正式決定したら順次お知らせします。いずれも資料代をいただく予定です。
- 「国際的視点から ~ナチスドイツと民主主義」
- 講師 :石田勇治先生(東京大学教授)
- 8月22日(月)夕刻
- 「庶民の視点から ~戦前の庶民生活と戦争」
- 講師 :吉見義明先生(中央大学教授)
- 10月17日(月)夕刻
- 「メディアの視点から ~新聞と戦争」
- 講師 :上丸洋一先生(朝日新聞編集委員)
- 11月14日(月)夕刻
それぞれ各界の第一人者の先生に講師を依頼しています。少人数の講座ながら,これだけ豪華な講師陣を揃えられるのは,当実行委員会ならではだと自負しています。
さらに現在交渉・日程調整中の企画は次のとおりです。決定次第公表していきますので,お楽しみに。
- 「歴史の視点から ~大正デモクラシーと戦争」
- 講師 :歴史学者に鋭意交渉中
- 2017年2月予定
- 「教育の視点から ~教育と戦争」
- 講師 :教育学者に鋭意交渉中
- 2017年4月予定
主催 撫順から未来を語る実行委員会
連絡先 representative@heichouzan.com