牛久でパネル展・講演会がありました。
8月7日から12日まで、茨城県牛久市の中央生涯学習センターにおいて、平頂山事件のパネル展と講演会が開催されました。
「日中友好協会茨城県南支部」と「うしく平和の会」との共催で、『戦争と平和を考える』というイベントが開催され、1週間のパネル展示と、2つの講演会がありました。
パネル展示では、15年戦争・平頂山事件・原爆の3つをテーマとした展示がされました。
2階展示ホールにパネルが並べられ、満州事変が起こってから翌年の平頂山事件勃発、15年戦争の全貌、日本における原爆被害に至るまで、戦争の全貌がわかる流れで展示されていました。
8月12日には、元琉球大学教授の太田昭臣さんによる、1944年に沖縄で編成された少年遊撃隊である護郷隊についての講演がありました。
平頂山事件弁護団の坂本博之弁護士による講演は、前日の8月11日に行われました。
平頂山事件の講演は小講座室で行われ、たくさんの人が集まってくださり、立ち見の人が出るほどでした。
坂本弁護士のお話は、パワーポイントとレジュメを使いながらなされました。平頂山事件のことを知らない人も多いため、平頂山事件の紹介から始まり、事件の歴史的背景、事件の概要、事件後の日本政府の対応、関わった者と戦犯裁判との関係を説明したあと、戦後補償裁判の経緯までを話しました。
さらに、近年の国際的な動きとして、日本と同じ枢軸国だったドイツを巡るいくつかの事例が紹介されました。
具体的事例としては、一つは、1944年、ギリシャ・ディモスト村の住民214名が、ドイツ武装SSにより殺害された事件です。
二つめは同じ1944年に、イタリア・チヴィテッラ村およびその周辺の住民244名がドイツの師団の一部隊により虐殺された事件です。
三つめは、これも1944年に、フランス・オラドゥール村の住民600名が、ドイツのSSによって虐殺された事件でした。
これらの事件で、1990年代後半から現在に至るまで、ギリシャやイタリアの裁判所が勝訴判決を出したり、フランスの虐殺事件でドイツの大統領が現地を訪れたりという動きが起こっていることを紹介し、日本でも、人権を最大限に尊重する判決が出されるべきだという話で締めくくられました。
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