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2024年2月13日 (火)

平頂山事件91周年集会(2023年9月)


平頂山事件を教訓に
日中友好と平和な世界を
遺族が来日し東京で集会

1932年9月16日、日本軍守備隊が中国東北部部撫順市近郊の集落を襲い、約3000人とされる中国人を虐殺した「平頂山事件」から今年で91年目。この事件を風化させず、教訓にして、戦争のない平和な日中関係を築こうという集会「平頂山事件と新たな戦前を考える」が9月23日、東京都内で行われました。

参加者は約70人。主催は「撫順」から未来を語る実行委員会(代表=井上久士日中友好協会会長)。平頂山事件の幸存者・方素栄さん(2015年に死去)の長男・曲達さんが「私は日本政府に対し、歴史を尊重し、未来を見すえ、戦後の努力によって獲得された平和の成果を大切にし、両国の人びとの利益を損ねる行動を避け、平和な発展に寄与することを強く要望します」と訴えました。

曲さんは7日間の滞在中、実行委員会のメンバーと一緒に与野党の国会議員事務所、日中友好協会本部、在日中国大使館などを訪問しました。

母の遺言「三つの要求」

曲さんは、「事件当時、母は5歳。現場で8カ所の銃創を受けた。母の祖父が銃弾を受けて亡くなった後、祖父の体に押しつぶされる形で身を隠し、難を逃れた。傷者たちの惨めなうめき声や、日本の兵士たちに刺刀で殺される人びとの叫び声を聞いた時、とくに1歳の弟が母親のそばで、日本の兵士に刺刀で突き飛ばされた光景を見た時、彼女は一瞬で気を失った」と話しました。

  そのうえで、「自分が日本に来たのは、母が生前に遺言として述べたことを実行するため。母は家族全員の前で、もし私がこの世を去ったら、平頂山事件の三つの要求を実現するよう、お前が引継いで欲しいと言った」と、来日に至った決意を述べました。

三つの要求は、日本での裁判終了後も裁判を闘った原告(幸存者)、弁護団、支援者らが日本政府に求めている。

    ①平頂山事件の事実と責任を認め、幸存者およびその遺族に対して公式に謝罪を行うこと

 ②謝罪の証として、
         ア.日本政府の費用で、(平頂山祈念館に)謝罪の碑を建てること
      イ.日本政府の費用で、平頂山事件被害者の供養のための陵苑を設置・整備すること


  ③平頂山事件の悲劇を再び繰り返さないために、事実を究明し、教訓を後世に伝えることです。


集会では曲さんに続き、平頂山事件弁護団の泉澤章弁護士が「平頂山事件訴訟と日中市民の試み」、井上会長が「平頂山事件の史実から、いま私たちが学ぶべきこと」で講演。


協会や日本各界と交流

曲さんらは9月22日に協会本部を訪れ、出迎えた井上会長は「国と国の関係があまりうまくいかなくても、人民と人民の交流はできる」、矢崎光晴事務局長は「加害と被害の2世が交流し、日中の平和と友好に尽くせれば」と話しました。

国会議員との面談で、曲さんは「平頂山事件の事実を国会議員はもちろんのこと、日本の多くの国民、未来の子どもたちに知ってもらい、それを教訓にすることが中日の友好・平和につながる」と切り出しました。

海江田万里衆院副議長は「将来に向けた交流の話に深い感動をいただいた」、公明党の漆原良夫元衆院議員は「今の国会議員は平頂山事件の認識が薄いので、しっかり伝えていきたい」、日本共産党の穀田恵二衆院議員は「過去の侵略と加害に向き合ってこそ、日本の進路を見つけることができる」、社民党の福島瑞穂参院議員は「日中の関係は厳しい状況にあるが、絶対に東アジアで戦争が起きないように頑張りたい」、立憲民主党の近藤昭一衆院議員は「このような悲劇を繰り返さないために、私たちの世代はもちろんのこと、次の世代にこの歴史的事実を伝えていく必要がある」と応じ、それぞれ曲さんを激励しました。
(福田和男)


集会で訴える曲達さん


日中友好協会本部を訪問


海江田衆院副議長と懇談



この集会後、参加者から感想文が寄せられました。その中から、ひとりのお母さんの感想文を紹介します。


平頂山事件については、日本中国友好協会を通じて知りました。学校では、アジアの近現代史はなかなか教えられません。
自分で興味を持って学んでいくしかない現状に歯がゆさを感じます。
裁判の終了後も、こうしてこの歴史を人々に伝える活動をしてくださる人々に感謝します。
 私の娘は今4歳です。方さんが事件に合われた年齢です。曲さんのお話に自分の娘の姿が重なりました。
 もう少したったら、娘も連れてこのような学習会に参加できたらと思います。
来日してくださった曲さんご夫妻に感謝します。 
いつかまた、どちらかの国で私の娘共々曲さんにお会いできたらと希望を持ちます。
会場への案内に立ってくださっていた実行委員会の方々に助けられました。
ありがとうございました。





 



 







被害国中国では、追悼式典が盛大に行われている。
加害国日本は、平頂山事件に正面から向き合わず、忘却している。













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